戸籍・住民票翻訳

戸籍謄本や住民票の翻訳は、国際結婚や離婚する場合のほか海外移住や就業する際に提出が求められます。留学ビザやワーキングホリデービザなどの申請時にも求められる場合が多いです。

戸籍謄本とは、戸籍原本のすべての内容が記載された戸籍全部事項証明書である「全部事項証明書」のことです。一方、戸籍抄本は戸籍個人事項証明書である「個人事項証明書」のことで、戸籍原本の一部を抜粋したものです。戸籍書類を取得する際に役場などで必ずご確認ください。

※戸籍や住民票の原本は日本政府が発行する公文書ですが、その翻訳物は私文書として扱われます。私文書は公証人役場で公証人が公証(Notarization)することで公的認証を得ることができます。
しかし海外の公的機関へ書類を提出する際は、上記の公証人役場での公証のあとに「法務局での認証」と「外務省でのアポスティーユ」を取得しなければならないケースがほとんどです。
ハーグ条約未締結国の場合、外務省の公印手続きのあとに各国の在日大使館あるいは領事館で「領事認証」を受ける必要があります。ハーグ条約締結国でもアポスティーユだけでは不十分なケースもあるので、ご自身の書類にどのような認証が求められているのか、申請前にご確認ください。

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戸籍謄本・住民票について詳しく

戸籍の種類

戸籍には「戸籍謄本」と「戸籍抄本」があります。「戸籍謄本」は、原本の内容のすべてが記載されている文書(全部事項証明書)ですが、役所で取得請求できるのは原本の写し(copy)です。「戸籍抄本」は、原本の内容の一部の事項のみ抜粋された文書(個人事項証明書)で、こちらも取得請求できるのは原本の写し(copy)のみです。戸籍全員の事項が必要な場合は「謄本」が必要ですが、家族の一部の個人の事項のみ必要な場合は「抄本」で十分な場合があるので、請求前に十分確認しましょう。証明書を郵送で請求できる自治体もあります。金沢市の場合、戸籍謄本(抄本)のほか、「改製原戸籍謄本」、「除籍謄本」、「戸籍の附票」、「身分証明」が請求できます。「改製原戸籍謄本」とは、様式の変更により書き換えが行われる前の昔の戸籍のことです。「除籍謄本」とは、結婚や離婚、死亡、転籍などで戸籍に記載されている全員が除かれた戸籍です。「戸籍の附票」には、戸籍に記載されている者のこれまでの住所の履歴が記録されています。「身分証明」は、戸籍に記載されている者が破産の宣告や後見の登記の通知を受けてないことを証明する文書ですが、請求できるのは本人のみです。

戸籍 ・・・ family register
戸籍謄本 ・・・ copy of family register
戸籍抄本 ・・・ partial copy of family register
戸籍の附票 ・・・ Supplementary family register
除籍 ・・・ removal from the register

国際結婚と戸籍

日本人が外国人の配偶者と結婚した場合、自身は両親の戸籍から抜けて、新たに自分が筆頭者となる戸籍が作られます。(※戸籍法により、日本人が外国人の方と結婚すると新しい戸籍の筆頭者は日本人となります)。離婚した場合、日本人配偶者については戸籍の記載事項に変更はありませんが、外国人配偶者の部分に×印が記載され、配偶者が除籍されたことがわかるようになっています。もし、結婚時に日本人が外国人配偶者の姓に変更していたら、離婚手続きだけでは元の姓には戻りませんので、役所で「氏変更の届出」の手続きを行う必要があります。注意しなければならないのは、離婚後3か月を過ぎると役所の簡易手続きでは変更できなくなり、家庭裁判所の許可が必要になってしまうことです。日本の姓に戻すと、また元の姓で新しく戸籍が作られます。しかし、外国人配偶者との間に子供がいた場合、子供の戸籍も新しい戸籍に入籍する手続き「同籍する旨の入籍届」を役所で行わないと子供は以前の戸籍に残ったまま(外国人配偶者の姓のまま)になってしまいます。

配偶者 ・・・ spouse
筆頭者 ・・・ head of a family
結婚 ・・・ marriage
離婚 ・・・ divorce
入籍 ・・・ entry in a family register

国際結婚の手続きと必要書類

日本人が外国人と結婚する場合、外国人配偶者の国籍によって婚姻要件、必要書類、手続きが異なります。以下にまとめたものは、一般的な例です。必ず事前に自身のケースについて関係機関に確認しましょう。
<海外で日本人が外国人と結婚する場合>

①まず、当該国の結婚方法に従い婚姻届出を行います。
主な必要書類:
・本人(日本人)の戸籍謄本(翻訳文が必要)
・本人(日本人)の婚姻要件具備証明書(翻訳文が必要)
・本人(日本人)のパスポート
・そのほか国や本人の要件によっても追加で必要な書類が異なります。戸籍謄本とは別に住民票や所得証明を求められるケースもあります。
※婚姻要件具備証明書が発行されない国の場合、それに代わるどのような書類が必要か事前に確認が必要です。また、宣誓書や申述書を婚姻要件具備証明書として認めている国もあります。

②その後、当該国にある日本の在外公館で届出を行います。日本の本籍地のある役所への送付でも可。※いずれの場合も3か月以内に届出をしないと処罰の対象となります。
主な必要書類:
・婚姻届出書(在外公館の窓口にあります)
・婚姻証明書(当該国の公的機関発行の文書。翻訳文も必要)

在外公館で届出された書類は、本人(日本人)の本籍地の役所に送られて新戸籍が作られ、外国人配偶者の名前もその戸籍に記載されます。

<日本で日本人が外国人と結婚する場合>

①日本の市町村の役所で、婚姻届を申請します。
主な必要書類:
・婚姻届書
・本人(日本人)の戸籍謄本
・外国人配偶者の婚姻要件具備証明書(外国人配偶者の国で発行された文書。翻訳文も必要)
・外国人配偶者のパスポート

②日本の役所で婚姻届が受理された場合、「婚姻受理証明書」が発行されます。日本では役所への届出によって正式に婚姻が認められます。

③外国人配偶者の在日公館にも届出を出す必要があります。
主な必要書類
・「婚姻受理証明書」(日本の役所発行の文書)

④外国人配偶者の国籍の在日公館でも同様に「婚姻受理証明書」が発行されます。

⑤管轄の入国管理局で、在留資格を「日本人の配偶者等」へ変更申請を行います。
主な必要書類
・「婚姻受理証明書」(④の海外配偶者の国籍の在日公館で発行された文書)

婚姻要件具備証明書 ・・・・・・ certificate of legal capacity to contract marriage
宣誓書 ・・・・・・ written oath
本籍地 ・・・・・・・ registered domicile
在外公館 ・・・・・・・ diplomatic missions abroad (overseas diplomatic)
婚姻証明書 ・・・・・・・ marriage certificate
婚姻受理証明書 ・・・・・・・ certificate of acceptance of report of marriage

ビザ申請に必要な「出生証明書」や「婚姻証明書」は戸籍

日本で子供が生まれると病院や助産師から発行してもらえる「出生証明書」は、公機関が発行しているものではないので、外国へのビザ申請時の書類としては認められません(ただし役所への出生届の際には必要です)。海外の多くの国では、公機関から「出生証明書(birth certificate)」が発行されていますが、日本ではそれに相当する公的な書類として「戸籍謄本」を翻訳する必要があります。また戸籍謄本自体は公文書ですが、その翻訳物は私文書になるので、再び公文書として認められるようにするには公証役場での認証後に外務省での「アポスティーユ」取得など、公機関の認証取得が必要になります。なお国外で出生した場合、3か月以内に日本の役所へ出生届とともに「国籍の留保」を届出しないと、日本国籍を失う場合があります。出生時に国籍の留保をせずに日本国籍を失った場合でも、日本に居住していて20歳未満であれば法務大臣への届出によって日本国籍を再取得することが出来ます。また、婚姻証明書(結婚証明書)に関しても、日本の公文書として発行されている書類はありませんので、同様に「戸籍謄本」を翻訳する必要があります。

出生証明書 ・・・・・・ birth certificate
戸籍謄本 ・・・・・・ copy of family register
アポスティーユ ・・・・・・・ apostille
公文書 ・・・・・・・ official document
私文書 ・・・・・・・ private document
国籍の留保 ・・・・・・・ reserving nationality

外国人住民の住民票について

住民基本台帳法の改正により、2013年7月から外国人住民に対しても住民票が作成されるようになりました。このことにより、外国人住民に対してもお住まいの役所で住民票の写しの発行ができるようになりました。観光などの3か月以下の在留者は、住民登録の対象にはなりませんが、在留カード交付対象者である「中長期在留者」や特別永住者証明書交付対象者である「特別永住者」のほか、一時庇護許可者又は仮滞在許可者、出生による経過滞在者又は国籍喪失による経過滞在者が住民登録の対象となります。日本人と同様に①氏名・世帯主の氏名及び続柄②出生年月日③性別④住所⑤国民健康保険や国民年金などの被保険者に関する事項に加え、外国人住民に対しては「国籍・地域」、「外国人住民となった年月日」が記載されます。
新たに外国から日本へ入国し、入国管理法における在留資格に基づき中長期在留する「中長期在留者」は、新たに住所を定めた日から14日以内に在留カード(特別永住者の場合は、特別永住者証明書)をお住まいの市区町村の役場に持参し、「転入」の届出を行う必要があります。また、現在の市区町村から別の市区町村へ引っ越しを行う場合も日本人同様に、「転出」の届出を旧住所の市区町村で行うとともに「転入」を新住所の市区町村で行なわなければいけません。日本を出国して海外へ引っ越す際も、「転出」の届出を同様に行う必要があります。法改正により、以前の「外国人登録証明書」は、現在は区分に応じて「在留カード」もしくは「特別永住者証明書」に切り替わっています。

住民基本台帳 ・・・ basic resident register
住民票 ・・・ residence certificate
住民登録 ・・・ resident registration
入国管理法 ・・・ Immigration Control and Refugee Recognition Act
在留資格 ・・・ status of residence