説明条項(whereas clause)について

投稿者: | 2015年9月15日

英文契約書の特徴の一つとして前文に「説明条項(whereas clause)」という項目があります。契約当事者が契約締結に至るまでの経緯や契約の意図など、契約全体の概要や背景を説明している箇所です。英文契約書では前文に相当するものですが、日本の契約書にはあまり見られない国際契約の様式です。裁判などで契約書本文だけでは裁定が難しい場合など、前文が司法の契約の解釈の判断に大きな影響を与えたり、損害賠償金の多寡が決められたりする場合もあるので、重要な事柄について誤解を生まないように明記すると良いでしょう。「whereas clause」の最後に「in consideration of ….」という書き方が用いられる場合が多いですが、これは契約に捺印証書(deed)が用いられない場合に約因があることを明らかにする文言です。現代社会の一般的な会社間の契約では、捺印証書(deed)が時代とともに簡略化されるようになるに従い、約因理論の重要性も薄れてきており、慣習的に用いられている英文契約書独特の書き方と捉えればよいでしょう。

説明条項 ・・・・・・ whereas clause
契約書の前文 ・・・・・・ non-operative part
損害賠償金 ・・・・・・・ compensation for damages
捺印証書 ・・・・・・・ deed
約因 ・・・・・・・ consideration